Freescale Semiconductorは、ARMのCortex-A5 Application Processor CoreとARM Cortex-M4 MCU Coreを内蔵した新プラットフォームを発表した。
同プラットフォームは2つのコアを同時に稼動できる非対称型マルチプロセッサ構成で、これによりDeterministicなリアルタイム制御とグラフィックアプリケーション処理の両方が必要とされる、産業向けあるいは自動車向けアプリケーションに対応できる。同社はこれをeMPU(Embedded Microprocessors)と称しており、同社のCortex-M4ベースのKinetisファミリとCortex-Aベースのi.MXファミリの中間に位置するものとしている。
eMPUには2つのコアに加えてA/DコンバータやD/Aコンバータ、プログラマブルタイマ、内蔵メモリと外部メモリI/F、高速コミュニケーションI/Fとセキュリティ関連機能が搭載される。また同社は2つのコア間でのIPC(Inter-Process Communication) APIも提供する。これによりCortex-A5コア上で動くLinuxの様な高レベルOSと、Cortex-M4上で動くMQXの様なRTOS上での通信が可能となる。同社は様々なOSをサポートするとしており、この中には産業向けアプリケーションで利用されるものも含まれる模様だ。
また同社は製品出荷の数カ月前に、ソフトウェア開発プラットフォームも提供の予定である。これによりソフトウェア開発サイクルが短縮され、より多くのアプリケーションが提供可能になるとしている。
なお、現在の予定では最初のソフトウェア開発プラットフォームを今四半期の終わりまでに、産業機器向けのeMPUの最初の製品を2012年第1四半期中にリリースする予定である。またこれに続き、車載向けのeMPUを2012年第2四半期に発表の予定である。