計測機器ベンダ大手のテクトロニクス社は10月26日、同社のオシロスコープ「MSO/DSA/DPO70000シリーズ」を使用した「MHL(Mobile High-Definition Link)」のコンプライアンス・テスト・ソリューションを発表した。これにより、MHLの物理レイヤ、リンク・レイヤ間のシームレスなテスト/解析を実現できるようになると同社では説明している。
MHLコンソーシアムによって策定されたMHL規格は、携帯電話やポータブル機器をHDTVやその他の家電製品に接続するためのHDビデオ/デジタル・オーディオのインタフェースで、同MHLテスト・ソリューションは、2011月6月に発表されたMHLコンプライアンス・テスト仕様(CTS)1.1をベースにして構成されている。
同ソリューションでは、新たなOpt. MHD(オプション MHD)を用いることで、複雑なMHLコンプライアンス・テストを自動化し、テスト効率の改善と作業効率の向上を図ることが可能だ。このMHLプロトコル・アナライザ・ソフトウェアとリアルタイム・オシロスコープの組み合わせによる物理レイヤ・テストの実行により、優れたMHLプロトコル・ソリューションが実現でき、物理レイヤとリンク・レイヤ間のシームレスなトランジションが可能になるという。
また、MHLのレシーバ/アダプタ・テストでは、同社の任意波形ジェネレータ「AWG7000シリーズ」のダイレクト・シンセシス・ベースの機能を使用してMHL信号にすべての障害信号を付加することができるため、セットアップが簡単になるため、広範囲なテストのセットアップとテストが簡素化できるようになるという。さらに、DSA8300型サンプリング・オシロスコープを使用してTDR(Time Domain Reflectometry)テストすることで、MHLのケーブル・テストも可能になるという。