デルは10月25日、システム管理/導入アプライアンス「KACE K1000」と「KACE K2000」を発表した。いずれも今年2月に買収したKACEの製品で、国内での提供はこれが初となる。
コンシューマー&SMB事業本部 マーケティング本部長の原田洋次氏は、「当社のSMBビジネスでは、『仮想化ソリューション』『システム管理ソリューション』『データ管理ソリューション』『クラウド』『セキュリティ』にフォーカスしている。これらのうち、KACEはシステム管理ソリューションに属す」と説明した。
同氏によると、同社が買収してからのKACE事業は順調で、売上成長は100%増で、2012年度第3四半期だけで600の組織がKACE製品のユーザーになったという。「今後、デルがビジネスを展開している日本のほか、アジア太平洋、ヨーロッパ、中東、アフリカなどにおいて、ローカライズ版を提供する予定であり、さらなる拡大が見込まれる」(同氏)
両製品の詳細については、KACEブランド・マネージメント シニア ブランド・マネジャーの守川啓氏から説明がなされた。
同氏は、「管理スイートは『構成が複雑』『導入に時間がかかる』『管理コストが高い』などの課題がある。これに対し、KACEシリーズは、必要な機能が事前に統合されているので導入と管理が容易であり、Webベースでトレーニングが行われるので、コストを削減できる」と、KACEシリーズの導入メリットを説明した。
KACE K1000はシステム管理アプライアンスで、「デバイス検出とインベントリ」「資産管理」「ソフトウェア配布」「レポートとダッシュボード」といった機能を提供する。KACE K2000はシステム導入アプライアンスで、主要な機能に「WindowsとMacの配布」「リモートシステムの修理と復旧」などがある。
両製品の利用にあたっては、サーバとクライアントの双方にエージェントをインストールする必要があるが、クライアントに対してはサーバからプッシュできる。
同氏は、「KACEシリーズはコンピュータのライフサイクル管理を網羅している」と語った。KACEシリーズはデル製品と連携しており、デル製品のBIOSとドライバーの自動更新も可能となっている。
K1000、K2000はいずれも3モデルが用意されている。価格は、ライセンス、メンテナンス&サポート、JumpStartトレーニングの合計となる。日本では、オンサイトの導入サービスも提供される。