Oracle Solaris Operating System - Increase Business Efficiency, Lower Costs

Solarisの最新版となる「Oracle Solaris 11」のリリースが迫っている。すでに評価や試験を目的としたSolaris 11 Expressやアーリーアダプタ版の提供が実施されており、その新機能を試すことができるようになっている。Oracleブログに「What's New in Oracle Solaris 11 (Jeff Victor's Blog)」として、Solaris 11の注目の新機能まとめが掲載されており参考になる。

紹介されているSolaris 11の新機能は次のとおり。

  • 新しいパッケージ管理システムの導入。従来と異なり、ネットワークベースのリポジトリを使って動作するようになる。パッケージアップデートにかかるダウンタイムがより短くなるほか、Solaris JumpStartは新しく「Automated Installer」へ置き換わることになる。「Automated Installer」はSolaris Zonesの自動作成もサポートする。従来、SVR4パッケージとして提供されていたツールはSolaris 11へマージされる。こうした機能の多くはZFSが提供する機能を活用して実現されている。
  • 仮想ネットワークの実現(仮想スイッチ、仮想ルータ、統合ファイアウォール、統合ロードバランサ、IPトンネルなど)とリソース制御機能の実現。物理ネットワークと比較し、すべてがインメモリで処理されるため劇的なレイテンシの削減を実現可能。
  • ZFSにおける機能拡張(暗号機能の追加、重複除去機能の追加など)とインカーネルCIFSサーバの導入。
  • Solaris Zonesのさらなる発展(変更不可ゾーンに対する操作の追加、ゾーンのNFSサーバ化機能実装、グローバルゾーンユーザにおける管理権限移譲の実現、リソース消費状況監視機能、事前設定検証機能、ゾーン新規作成作業の簡素化など)。Solaris Zonesはデータセンターにおける主要機能としてますます重要なものになりつつある(混乱を避けるため、以前使われていた「Solaris Containers」ではなく「Solaris Zones」という言葉を使うことが推奨される)。
  • セキュリティ関連機能の強化(プロセッサレベルでのネットワーク暗号化処理の実施、セキュアスタートアップのデフォルト化、ユーザとしてのrootではなく役割としてのrootへの変更など)。

Solaris 11の提供するSolaris Zones、ZFS、ネットワークフル仮想化機能はデータセンターなどで重宝する機能。Solaris 11ではこうしたコア機能がさらに強化されている。