CEITECは、ブラジル初の国産半導体チップとしてRFIDチップ「Chip do Boi」の量産を発表した。このチップはファウンドリである独X-FABで製造されている。

「Chip do Boi」は、世界クラスの半導体製造工場で量産される、ブラジルで設立された自国企業でブラジル人によって設計された初めてのチップである。ブラジル畜産業用の最新の家畜追跡管理システムのために設計された先端LF-RFIDデバイスで、2012年の国内需要予測は150万個で、今後10年間は少なくとも毎年10%の成長率が期待されているという。

CEITEC CEOのDr. Cylon Goncalves da Silva氏は「この量産化はブラジルで設計されたチップがまもなく市場に投入されることを意味する。X-FABを製造パートナーとして迎えることを嬉しく思う」とコメントしている。

X-FABの0.6μm CMOSプロセスは近々CEITECの自社工場に導入されるプロセスと同じため、「Chip do Boi」の製造に選ばれたという。CEITECはCMOS半導体の前工程製造ライン確立のため、X-FABのXC06と呼ばれる0.6μmプロセス技術のライセンス供与を受けた。

なお、CEITECでは、現在さらに2つのRFIDチップが性能テスト段階にあり、2012年には量産化されるとしている。

牛に取り付けられた「Chip do Boi」