Integrated Device Technology(IDT)は、モバイルPCのプラットフォーム、DVR、STB、NAS、企業向けのイーサネット・スイッチやルータの用途をターゲットにしたタイミングIC「9TCS108xファミリ」を発売した。

9TCS108xファミリは、低電力システムのタイミング・ソリューション、2チャネルの温度センサ、および4線のPWMファン・コントローラを集積した1チップIC。低電力のPLL設計よって携帯機器のバッテリ寿命を長くする。また、マルチクロック出力は、機器の大きさや重さを削減するために回路基板上の水晶を置き換えることができるという。

集積した温度センサは、過熱状態の検出やシステムの信頼性向上のために精度1℃のチャネルを2つ備えている。各チャネルの個別の温度警告機能は、ファン・コントローラのための基準データ、またはシステムへの警告信号を生成するようにプログラムすることができ、異なる用途の設計に柔軟性を提供する。

バッテリ利用モードの間、供給電流が2μA未満で、いくつかの出力と、24MHz、25MHz、27MHz、48MHz、および32.768KHzといった一般的な周波数を含む、さまざまな周波数を供給できる。また、追加の温度センサや他のコントロール・ピンを備えたオプションもあり、システム設計者がその用途に最も適したデバイスを選ぶことができる。

新ファミリの「9TCS1082」、「9TCS1083」、「9TCS1085」は、現在、特定のユーザ向けに出荷中。パッケージは5mm×5mmの32-ld QFN。9TCS108xファミリの1万個購入時の単価は2.50ドルからとなっている(米国での参考価格)。

IDTのタイミングIC「9TCS108x」