STMicroelectronicsは、MEMSの量産にTSV(Through-Silicon Via)技術を採用したことを発表した。これにより、スマート・センサや多軸マルチセンサ・モジュールなど同社のマルチチップMEMS製品に使用される配線を従来よりも短く垂直な配線に置き換えることが可能となり、より小型サイズで高水準の機能統合ならびに高性能化が実現可能になると同社では説明している。
TSVは、パッケージ内で垂直に重ねられた複数のSiダイを接続することで、ワイヤ・ボンディングやフリップチップ・スタッキングよりも優れたスペース効率および高密度配線を実現する技術。同社が特許を保有するTSV技術はすでにMEMSチップの量産に適用されており、チップサイズの小型化と共に、堅牢性と性能の向上に役立っているという。
なお、同社では現在までに自社のMEMSセンサの累積出荷数は16億個を突破し、コンシューマ、コンピュータ、自動車、産業および医療分野における各アプリケーションに採用されていると説明している。