Texas Instruments(TI)は、非絶縁型POL電源(Point-of-load:負荷に接近して実装される分散型電源)向けに、PMBusデジタル・インタフェースおよび、適応的な電圧スケーリング機能を提供する、入力電圧20Vまでの降圧型電圧レギュレータ「TPS40400」、「TPS40422」の2製品を発表した。

TIでは、National Semiconductro(NS)製品のシステム電源保護および電源管理製品とともに、全機能内蔵の1チャネル、2チャネルおよびマルチレール、マルチフェーズのPMBusソリューションを供給することから、通信およびサーバの設計者は、知的に電源システムの動作状態をモニタ、保護および管理する機能を実現できるとしている。

「TPS40400」は、3V~20Vの入力電圧範囲の1チャネル内蔵2MHzコントローラ。また、「TPS40422」は、4.5V~20Vの入力電圧範囲の2チャネルまたはマルチフェーズの1.2MHzコントローラで、高性能のアナログ電圧の安定化機能とデジタル制御を組合せ、90%を超える電力変換効率、高い出力電圧精度および、設計の柔軟性を提供することが可能だ。

また、TPS40422は、独自の適応的電圧スケーリング機能を内蔵していることから、従来のソリューションと比較して、電力を最高25%節約するとともに、最高12個の外付け部品を削減することができる。

2製品は、NSの「LM25066」17Vシステム電源およびホットスワップ保護ICと組み合わせることで、入力保護および電力変換機能を備えた12Vシステム向けの、全機能内蔵のPMBus準拠ソリューションを実現できるほか、NSの「LM5066」および「LM5064」システム電源および保護ICは、12Vの中間電圧バスを発生する48Vシステム向けに、電気的な動作状態の正確な測定、保護および制御機能を提供することが可能となっている。

なお、TIおよびNSの各電源管理製品は、TIおよび販売特約店からすでに供給中で、TPS40400は放熱特性を改良した3.5mm×5.5mmの24ピンQFNパッケージで供給されており、1000個受注時の単価(参考価格)は2.15ドル。また、TPS40422は6mm角の40ピンQFNパッケージでサンプル出荷中で、量産出荷は2011年第4四半期後半を予定しており、1000個受注時の単価(参考価格)は3.10ドルとなっている。

アナログPMBusコントローラ「TPS40400」、「TPS40422」