ニコンは10月13日、従来機種より生産性と解像度などの性能向上を図った液晶露光装置「FX-66S」「FX-76S」「FX-86S」を発表した。
3製品ともに、同社の第10世代(G10)基板用露光装置「FX-101S」で採用されたキャリブレーション機能を適用することで、従来以上に安定した露光性能を実現することが可能。また、複数の投影レンズで構成された独自のマルチレンズシステムを搭載することで、広い露光範囲の確保と同時に、レンズの生産方法にも新たな技術を導入することで、より安定した3μm(L/S:Line and Space)以下の高解像度を実現することが可能となった。
FX-66Sは、最大1500mm×1850mm(第6世代:G6)のガラス基板に対応した中小型パネル生産向け露光装置。スループットは1300mm×1500mmのガラス基板(第5.5世代:G5.5)の場合で、毎時19,000枚(4型パネル)、毎時6,600枚(7型パネル)となっている。また、現在、同社が開発を進めているさらに解像度を高めた露光装置と互換使用であり、将来的なさらなる高精細パネルの量産も可能となっている。
一方の「FX-76S」「FX-86S」はHD対応などの高品位大型液晶パネルを低価格で実現するための露光装置で、FX-76Sが最大1950mm×2250mmのガラス基板(第7.5世代:G7.5)対応、FX-86Sが最大2200mm×2500mmのガラス基板(第8世代:G8)対応となっており、スループットはFX-76Sが1950mm×2250mmの場合で毎時514枚(42型ワイドパネル)、毎時385枚(48型ワイドパネル)、FX-86Sが2200mm×2500mmの場合で毎時496枚(46型ワイドパネル)、毎時372枚(52型ワイドパネル)となっている。