印刷通販を利用する際の疑問点を解消していく本ハウツー。前回に引き続き、今回も印刷通販サイト「アルプスPPS」の担当者のアドバイスを交えつつ、印刷通販で入稿する際にトラブルになりやすい項目をピックアップして紹介していく。

「塗り足し」がよく分からない…

「塗り足し」とはトンボを断裁して仕上げたときに白が出ないように切られてもいい部分のこと。通常は3mm程度の余裕を持って設定される。印刷の後工程における断裁はある程度の部数をまとめて一気に行うため、塗り足しまで絵柄がない場合、万が一断裁がずれてしまうと紙白がでてしまう。とくに、写真やイラストを紙いっぱい、余白を取らずにデザインする裁ち落としを希望する場合は、塗り足し部分まで絵柄を伸ばしておこう。

デザインイメージは裁ち落としなのに仕上がりサイズに合わせてオブジェクトを作ると、断裁時にずれた場合に紙白が出てしまう

「DDCP」ってなんですか?

いわゆる「Direct Digital Proofer」の略で一般には色校正を出力する機械と思えばその理解に間違いはない。ただ、一言でDDCPと言っても、それがアルプスPPSのように「PRIMOJET」(富士フイルム グラフィックシステムズのインクジェットプルーフシステム)なのか、ケミカルプルーフ(代表機種は富士フイルム グラフィックシステムズの「Final Proof」やコニカミノルタ「Digital Konsensus Proなど)なのかまでは定義されていないので、気になる場合はホームページの使用機材紹介ページを見たり、直接問い合わせるなどして確認しよう。

基本的には、最終出力データと同じものを1bit TIFFといった製版用ファイルで書き出し、それを出力することで印刷と同じ結果が得られる。文字化けや印刷の色などおよそ本番印刷と同じ仕上がりになるため、発注する原稿の内容によって取り入れたい。