米Texas Instruments(TI)は、産業、通信、車載アプリケーションのスペースに制約のあるPOL電源回路向けにSIMPLE SWITCHERパワー・マネージメントICとしてNational Semiconductor(NS)ブランドのオンチップ・インダクタ内蔵ナノ・モジュール「LMZ10501」(1A品)および「LMZ10500」(650mA品)とナノ・レギュレータ「LMR24220」(2A)および「LMR24210」(1A)を発表した。これらは、7.5mm2の小型ナノ・パッケージを特長としている。また、WEBENCHオンライン設計支援ツールの利用により、設計プロセスの簡素化、迅速化が可能となっている。
これらのパワー・モジュールは、通信アプリケーション向けのCISPR 22 Class B放射/伝導EMI規格に準拠。ピーク効率が95%で、従来のリニア・レギュレータのシンプルさと同時に高い効率を実現した。また、集積型インダクタと小型サイズにより、複雑なレイアウト配置というスイッチング・レギュレータ設計に特有の課題を解決することが可能だと同社では説明している。
ナノ・レギュレータは入力電圧範囲が4.5Vから42Vで、出力電圧が最大24V。各製品とも同期整流MOSFETを内蔵しており、94.6%のピーク効率とBOMを低減をさせる。ナノ・レギュレータのCOT制御とERMアーキテクチャにより、ループ補償を不要にするとともに、高速過渡応答を実現しているる。また、車載アプリケーション向けのCISPR 25 Class 5放射ノイズ規格にも準拠している。
すでに量産出荷が開始されており、ナノ・モジュールは2.5mmx3mmx1.2mmの8ピンのリードレス表面実装パッケージで提供される。1000個受注時の単価(参考価格)はLMZ10501が1.80ドル、LMZ10500が1.30ドルである。ナノ・パワー・レギュレータは2.45mmx3.64mmx0.60mmの28ピンmicro SMDパッケージで提供される。1000個受注時の単価(参考価格)はLMR24220が2.00ドル、LMR24210が1.50ドルである。