Google子会社のYouTubeと、世界第3位のPCベンダーであるレノボは10月11日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、アメリカ航空宇宙局(NASA)、欧州宇宙機関(ESA)など宇宙開発・研究機関と宇宙旅行の企画会社である米スペース・アドベンチャーズ社とともに、YouTube スペースラボプロジェクトを開始したと発表した。

YouTube スペースラボプロジェクトは、14歳~18歳を対象に、国際宇宙ステーション(ISS)での科学実験を募集するもの。実験課題は「生物学か物理学のいずれかにおいて、参加者が検証したい科学的な疑問」となっており、疑問とその疑問に対する仮説、国際宇宙ステーションにおける微小重力環境での仮説検証実験の方法と説明、推測される実験結果を、2分間の動画にまとめYouTube スペースラボにアップロードすることで応募できる。

動画の内容は、ホワイトボードを使っての説明や実験のデモンストレーションなど形式は問わず、日本語で応募できる。応募は個人または2~3人のチーム制で、応募期間は10月11日~12月7日となっている。

応募された実験は、スティーヴン ホーキング博士やJAXAの宇宙飛行士である星出彰彦氏らで構成される審査団と、YouTubeユーザーによるオンライン投票によって審査され、選出された優勝者の実験は国際宇宙ステーションで実施。実験の模様は、YouTubeでライブ配信される。

審査日程は、2012年1月3日に決勝に進むトップ60人を発表、1月3日~1月13日の期間にYouTubeユーザーによるオンライン投票を実施、審査団はオンライン投票の結果を参考に地域レベルの優秀賞受賞者を選出し、その中からグローバルでの優勝者を2012年3月に発表する予定となっている。

審査団の一員の星出彰彦氏は「地球上では、温度や圧力、湿度など、さまざまな条件をコントロールして実験することができます。しかし、重力はコントロールできません。微小重力環境の国際宇宙ステーションだからこそできる、ワクワクするような実験をあなたも提案してみませんか?」と参加者へのメッセージを寄せている。

なお、プロジェクトの詳細については、YouTube スペースラボ公式チャンネルで公開されている。