文部科学省は10月6日、東京都と神奈川県内の地表面から高さ1mの空間線量率の分布状況を示したマップ、土壌表層への放射性セシウムの沈着状況を示したマップを発表した。同省は先月、首都圏については、埼玉県と千葉県のマップを公開している。
同マップは、航空機に高感度かつ大型の放射線検出器を搭載し、地上に蓄積した放射性物質からのガンマ線を測定する「航空機モニタリング」という手法を用いて作成された。モニタリングは、9月14日から9月18日にかけて行われた。
東京都において、放射線量はほとんどの地域が1時間当たり0.1マイクロシーベルト以下だったが、葛飾区と江戸川区の一部、青梅市・日の出町・あきる野市の一部が0.1~0.2マイクロシーベルト、奥多摩の山間部で0.2~0.5マイクロシーベルトを記録している。セシウムの蓄積量も、他の地域に比べて、葛飾区と江戸川区の一部、青梅市・日の出町・あきる野市の一部が1平方メートル当たり1万~3万ベクレルと少し高くなっており、奥多摩の一部では6万~10万ベクレルが観測された。
神奈川県では、山北町と緑区のごく一部を除くほとんどの地域で放射線量が1時間当たり0.1マイクロシーベルト以下、セシウムの蓄積量が1平方メートル当たり1万ベクレル以下となっている。