楽天は10月6日、同社の運営するインターネットショッピングモール「楽天市場」に出店する店舗が利用できる、ソーシャルコマースサービス「楽天 S4(エスフォー)」の提供を開始したと発表した。楽天S4は、ソーシャルネットワークサイトでFacebookページやmixiページといった企業ページの制作を代行するサービス。
具体的には、同サービスの利用を申し込んだ店舗の企業ページの制作を代行し、楽天市場で販売している商品のデータと自動連動する機能を提供する。商品情報の取得にはAPIを使用し、店舗側では楽天市場で商品登録を行うだけで、自動的にFacebookページなどの企業ページにも商品情報が反映される。
サービスの利用については、年内は無料。来年以降は月額3000円での提供およびソーシャルネットワーク経由売上に対する1%の従量課金制を予定しており、別途初期費用などは発生しない。また、当初はFacebookページの提供となり、年内にはmixiページへの対応を予定している。
同社では、店舗とユーザー間の双方向的なコミュニケーションの活性化や、これまでリーチできなかった新規ユーザー獲得の支援サービスとして、まずは事前に申し込まれた約4200店舗に提供。今後は、楽天市場に出店する全店舗約37000店に向けて、利用店舗数の拡大を図るとしている。
同社では、これまでもメールマガジン配信機能「R-Mail」やブログ機能「店長の部屋Plus+」、レビュー機能「みんなのレビュー」など、店舗とユーザー間のコミュニケーショ機能を提供してきたが、今回のサービスはソーシャルコマースサービスとして外部のWebサイトと連動した取り組みとなる。
楽天 執行役員 楽天市場事業副事業長 高橋 理人氏 |
発表同日には、同社の執行役員 楽天市場事業副事業長 高橋 理人氏による記者説明会を開催。楽天のソーシャル戦略を「ユーザー同士」「楽天とユーザー」「楽天と店舗とユーザー」という3つの軸で説明した。
ユーザー同士の事例として「お気に入りブックマーク」機能を、楽天とユーザーでは楽天市場の公式アカウントがTwitter、Facbook、mixiあわせて30万以上にフォローされている実績などが紹介された。
楽天と店舗とユーザーの例では、9月の共同購入サービスのリニューアルを取り上げた。
お気に入りブックマーク イメージ図(同社Webサイトより) |
また、β公開中となっている、楽天市場の商品ページなどを見ながらチャット可能な「Shop Together」についても触れ、「友人同士で会話や相談しながら、オンラインでショッピングできる」場として、今後も機能を追加し、公開を目指すとした。