日本ベリサインは10月7日、インターネットにおける同社の認証シール「ベリサインシール」を「ノートンセキュアドシール」に変更すると発表した。シールの変更は2012年4月に、全世界で一斉に実施される。
ベリサインシールは、同社のSSLサーバー証明書を利用する企業や団体がWebサイトに表示するもので、シールが表示されたWebサイトの運用者の実在性を同社が認証していることを表している。165ヵ国の10万以上のWebサイトで利用され、全世界で1日に6億5千万回以上の表示がなされている。
また、米国シマンテックが行った調査によれば、86%以上のネット利用者がベリサインシールを認知しているという。
今回のベリサインシールのノートンセキュアドシールへの変更は、ベリサインの実績とブランドを、PC向けセキュリティソフトとして多くの消費者に認知されているノートンブランドと融合することで、よりネット利用者へ安心感の提供を目指したものになる。
新しいノートンセキュアドシールのデザインでは、これまでのベリサインシールの形状やチェックマークが踏襲される一方で、「powered by VeriSign」の表記追加やメインブランド名の「Norton」への変更、チェックマークのブランドカラー変更などが行われている。
2012年4月に予定されているシールの切り替えは自動で行われ、利用するユーザー側には作業は発生しない。
また、ノートン製品がインストールされたPCで検索サイトを利用すると、その検索結果にベリサインによって信頼できるとされたWebサイトにシールが表示される「シールインサーチ機能」については、新しい「ノートンセキュアドシール」の表示が9月より先行して行われている。
日本ベリサイン 代表取締役社長 古市克典氏 |
発表にあわせて行われた記者発表会で、同社 代表取締役社長の古市克典氏はシールの変更について「シマンテックの最大ブランドであるノートンと日本ベリサインのブランドパワー、両方のブランドの相乗効果を狙っていく」と述べた。
また、同社ではベリサインマネージドPKI for SSLを利用しているユーザーを対象に、ベリサインのSSLサーバー証明書に新たに「脆弱性アセスメント」サービスを無償バンドルすると発表した。
提供開始は10月12日を予定しており、ストアフロントでSSLサーバー証明書を利用しているユーザーにも順次展開する予定としている。
脆弱性アセスメントは、企業が公開しているWebサイトやWebアプリケーション、サーバーソフト、ネットワークの脆弱性を週次で自動スキャンし、脆弱性を検知した場合にはレポートするサービス。脆弱性のチェックは、ユーザーによって任意のタイミングでも行える。
同社では、提供するSSL暗号化通信と脆弱性アセスメント、すでに無償提供しているマルウェアスキャンを組み合わせ、企業のWebサイトがより安全で安心なサービスを提供できるようにサポートしていくとしている。