韓Samsungは10月5日、米Appleが10月4日に発表したばかりの「iPhone 4S」の販売差し止めを求める仮処分をフランスとイタリアの司法機関で求めることを発表した。今後、ほかの国にも拡大したいとしている。
Samsungによると、iPhone 4SはSamsungが保有するWCDMA標準が関連する無線通信技術の特許2件を侵害しているという。まず、同日にフランスとイタリアの裁判所にiPhone 4Sの差し止め仮処分を請求し、その後ほかの国にも拡大するとしている。
Appleは4日の発表時、iPhone 4Sを14日より米国や日本を含む7カ国で売り出すとしており、フランスはこの中に入っている。イタリアは10月中に発売予定となっている。
AppleとSamsungはタブレットとスマートフォンで激しく競合しているが、発売前の製品に対して販売差し止めを求めるのは珍しく、訴訟合戦がエスカレートしていることをうかがわせる。欧州では、ドイツとオランダでは先に訴えたApple優位に進展しており、Samsungが「Galaxy」ブランドで展開する一部スマートフォンとタブレットに販売差し止め令がでている。この差し止め令はドイツではすでに有効で、オランダでも今月中に有効となる。