シーゴシステムズ・ジャパンは10月5日、仮想化されたサーバをVLANを用いずに独立した40ギガビットファブリック接続を実現するソフトウェア「Xsigo Server Fabric」の販売を開始すると発表した。出荷は12月より開始の予定で、価格は1ノード当たり9万8,000円から。
米国 シーゴシステムズ CEOのロイド・カーニー氏は、「これまでデータセンターのネットワークインフラには、『迅速な構成変更が困難』、『固定された機器間の接続』『リソースの利用率が低い』といった課題があった。また、サーバのI/Oには、仮想マシンのパフォーマンスの低下、ネットワーク接続時のボトルネック、膨大な量のケーブルといった課題がある」と説明し、同社はこうしたデータセンターのインフラの課題を解決する製品を提供していると訴えた。
仮想化されたサーバ間の高速接続を実現するのが、Xsigo Server Fabricだ。「データセンターの80%のサーバがデータセンター内の接続しか行っていない」と同氏。同社は同製品のほか、サーバからネットワーク/ストレージへの接続を仮想化する「Xsigo Virtual I/O」を提供しているが、同氏はこれらを導入することで、「サーバ仮想化、データベース、仮想デスクトップ、クラウドの利用においてメリットがもたらされる」と延べた。
Oracle製品を利用しているある企業は同社の製品を用いることで、最大20倍のクエリーの高速化、「Oracle Exadata Database Machine」に匹敵するパフォーマンスを低コストで実現したという。
シーゴシステムズ・ジャパン 代表取締役社長 尾方一成氏からは、Xsigo Server Fabricの詳細について説明があった。「Xsigo Server FabricはVLANに頼らない仮想マシン間接続を実現し、サーバ間の通信はネットワークを介さずにファブリック内で閉じる。これにより、データセンターの構造を一新する」と同氏。
同製品はプライベート・バーチャルインターコネクトという同社の独自技術が用いられている。同技術により、OSは仮想ネットワークカードを標準のネットワークカードと認識する。
同氏はXsigo Server Fabricの特徴として、「マルチテナント環境の拡張」「サーバ間通信の高速化」「高速ストレージ環境の統合」「VDI環境の最適化」を挙げた。例えば、プライベート・バーチャルインターコネクトの中では4096個のVLANを使うことができ、さらに同一ファブリック上に複数のVLANを持たすことが可能だ。