ロームは、EV/HEV車や産業機器のインバータ駆動向けに、SiCデバイスの温度特性に対応した高温で動作可能なSiCパワーモジュールを開発したことを発表した。
同モジュールは、600V/100Aの3相インバータで、同社のSiC-SBD、SiC-トレンチMOSFETを各6素子搭載したフルSiCモジュールで、新たに開発した高耐熱樹脂を採用することで、トランスファーモールド型で225℃の高温動作を実現している。
また、同モジュールは1200Vクラスまで搭載可能であり、これにより、従来のSi-IGBTモジュールと比べ大幅な損失低減、小型化が可能なだけでなく、これまでのケース型SiCモジュールと比較して低コスト化も可能となった。
同社では同製品を3~4年後には実用化したいとしているほか、ゲートドライバICを搭載したIPMについても今回の技術を用いて、トランスファーモールドDIPタイプで高温動作が可能な600V/50AまでのSiC搭載品を開発していく予定としている。