東芝は9月30日、マレーシアにある半導体後工程製造子会社の「東芝エレクトロニクス・マレーシア社(TEM)」の全株式を後工程の専門メーカー(サブコントラクタ)である米Amkor Technologyに譲渡することで基本合意に達したことを明らかにした。今後、資産査定、最終契約締結を経て、2012年1月初旬までに譲渡を完了することを目指すという。
TEMは、1973年に設立され、主にディスクリートとアナログ製品の組み立てを中心に事業を拡大してきた。近年のパワー半導体の後工程を主力としていたが、パワー半導体向けの事業拡大を図るためには高いコスト競争力が求められることとなり、今回、世界第2位の後工程専業会社であるAmkorの傘下に入ることで、規模のメリットおよび部材調達力などのメリットを得ることが可能になるという。
なお、東芝では、TEMをパワー半導体の後工程アウトソーシング先の1つとして活用するとともに、前工程に経営リソースを集中し、生産拠点である加賀東芝エレクトロニクスの生産能力の増強を図っていく計画としている。