ゼットエムピー(ZMP)は9月28日から、同社の9軸ワイヤレスモーションセンサ「e-nuvo IMU-Z」に、ベクター・ジャパンのデータロガーを組み合わせた「e-nuvo IMU-Z データロガーパッケージ」の販売を開始した。

e-nuvo IMU-Zは早稲田大学理工学術院高西淳夫教授の「人間計測センサシステム」の一部を製品化したもので、加速度3軸・ジャイロ3軸・地磁気3軸を一体にした9軸ワイヤレスモーションセンサ。サイズは42mm×52.5mm×20.5mmで、本体重量が27g(基板の身は10g)と小型軽量な点が特徴だ。用途は、モーションセンサとしての身体動作の検出や、自動車・ロボットなどの移動体の挙動の解析など。BluetoothもしくはCAN(有線)で最大28個まで接続できる点も特徴となっている。

そしてベクター・ジャパンのデータロガー「GL1000」は、車載データロガーとして実績豊富な製品で、これによりPCを使わずに計測が可能となる。屋外での移動しながらの計測、PCを搭載しにくい小型の車両や移動体などでも計測しやすくなり、研究開発の自由度が高まるという図式だ。

価格は、一般向けが54万3900円で、アカデミック向けが43万8900円。すでにIMU-Zを購入済みの場合は、データロガーとケーブルのセットの「e-nuvo IMU-Z データロガーオプション」が用意されている。こちらは23万1000円だ。

GL1000のスペックは以下のとおり。

  • CANチャンネル:ユーザー設定可能な2つのCANチャンネル
  • LINチャンネル:2つの独立したLINチャンネル
  • メモリ:SDメモリカード(最大2GB)、SDHCメモリカード(最大32GB)
  • PCインタフェース:USB 2.0 High-speed(USB 1.1互換)
  • ロガー容量:2GB、CANメッセージ数:約1億件(DLC=8の場合)
  • データのエクスポート形式:CANalyzer/CANoe/CANape/CANgraph(ASCIIバイナリ、MDF)、MS Excel
  • 出力:ユーザー設定可能な4つのLED
  • 制御入力、制御出力:ブラー用ラウドスピーカー、アナログ入力×4(0~16V、サンプリングレート、最大1kHz、分解能10ビット、精度1%)、デジタル入出力×2(0~36V)
  • バスエラー:CANエラーフレーム、リモートフレーム、LIN バスエラーをログ記録
  • リアルタイムクロック:日付および時刻
  • 起動時間:150ms(2GB Xmore SDメモリーカード使用時)
  • 供給電圧:5.8~30V
  • 消費電流:スリープモード時/標準値160μA、通常動作時/標準値55mA、12V
  • 温度範囲:-40~+8℃(SDメモリカードに依存)
  • サイズ:約107mm×85mm×35mm

画像1。左が「e-nuvo IMU-Z」で、右がデータロガー「GL1000」