大日本印刷(DNP)と精密機器メーカーの和工は9月27日、電子マネー決済などができるFeliCaチップを搭載した腕時計「RISNY(リスニー)」を開発、製品化したことを発表した。FeliCaを活用することで、電子マネー決済のほか、レジャー施設などでの会員証や入場チケット、職場などでのID認証などの用途でも可能となる。
同製品はDNPが2010年3月に発売したキーホルダー型FeliCaチップ搭載の被接触IC媒体「Smart-Jacket」を応用発展させたもので、金属の影響を受けやすく腕時計への搭載が難しかったFeliCaを、金属の厚みや量を調整することで通信機能を保持しつつ、腕時計に内蔵することに成功した。
また、FeliCa性能検定の認定を取得しているため、FeliCa共有領域サービスの電子マネーであるEdyやFeliCaポケットなどのアプリケーションも搭載することが可能だ。
腕時計としてのバンドの周囲は15~20cm、重量は約32.4gで、2011年12月には、和工よりEdyを搭載した製品を7000円程度で発売する予定としており、両社はスポーツ関連やアパレル業界、アミューズメント業界などでの各種用途向けに販売を進め、2015年度までに約5億円の売り上げを目指すとするほか、腕時計の外観形状の変更にも対応することで、多様なデザイン展開なども図っていくとしている。