STMicroelectronicsは、複数のMEMSセンサからの出力を高度なアルゴリズムで統合し、先進的なフィルタリングならびに予測を行うソフトウェアソリューション「iNEMO Engine Sensor Fusion Suite」を発表した。
「iNEMO Engine」とマルチセンサ・モジュール「iNEMO」を組み合わせることで、モーション検知および方位認識の高精度化が可能となり、カスタマイズ可能なハードウェアおよびソフトウェアによる多軸MEMSセンサ・ソリューションを実現することが可能となる。
このため、機器および装置ベンダ各社は、加速度・角速度・磁場の各3軸検知および圧力センサによる気圧・標高の測定機能を搭載した、最大10種類の検知項目の測定が可能なモーション検知システムを容易に開発することが可能になるという。
iNEMO Engineは、カルマン・フィルタ理論に基づいた適応的予測およびフィルタリング・アルゴリズムを採用しており、加速度センサ、ジャイロ・センサ、コンパス、圧力センサを含む複数センサが検出する複雑な情報の解析を行うソフトで、測定の偏差・誤差およびセンサ間の干渉を自動的に補正し、モーション検知の精度を改善することが可能だ。
なお、iNEMO Engine Sensor Fusion Suiteには、モーション検知システム評価用のフリー・ソフトウェア・ライブラリ「iNEMO Engine Lite」と、複数センサの出力を処理するデータ統合アルゴリズムを備えたコンパイル済みソフトウェア・ライブラリ「iNEMO Engine Pro」が含まれており、両ソフトウェア・ライブラリ共、さまざまなOSやハードウェア・プラットフォームに合わせたカスタマイズが可能となっている。