クリエイティブな分野でのプロ人材育成事業を展開するバンタンと、人と自然と地球環境が幸せになるクルマを提供し続けるフィアット グループ オートモービルズ ジャパンは、フィアットが展開する社会貢献活動「Share with FIAT」におけるコラボレーションプロジェクト「ASU-Tプロジェクト」を「FIAT CAFFE」にて開催している。

コラボレーション期間中のFIAT CAFFEの外観

「ASU-Tプロジェクト」は、バンタンデザイン研究所のビジュアルデザイン総合基礎科の学生30名がオリジナルTシャツを制作する 「Graphic Design × Share with FIAT」をはじめ、インテリアを学ぶ学生有志が「FIAT CAFFE」のインテリアデザインを提案する「Interior Design × Share with FIAT」、食のデザインスクール、レコールバンタンの学生が「FIAT CAFFE」にメニューを提案する「Food Design × Share with FIAT」の3つのプロジェクトに分かれている。

1階展示スペース

バンタンの学生がデザインしたカフェの内装とテーブル

バンタンの学生が考案したレシピを基に作られたカフェメニュー。スモークサーモンとアボガドのカルボナーラとピスタチオと枝豆のプリン(メニューは週替わり)

先日、開催されたレセプションパーティーでは、賞品化も決定した「Graphic Design × Share with FIAT」の優秀作品3作品が紹介された。これらのオリジナルTシャツは、2011年4月~5月にラフ画の制作、6月にFIATカントリーマネジャー ティツィアナアランプレセ氏へのプレゼンテーション、7月にプロトタイプの制作と最終プレゼンテーションという流れで制作されたとのこと。

2011年7月10日~2011年8月25日までの間行われた一般投票にて、1位に選ばれた久野杏奈さんは、最初に提案した3案は製品化が難しいことが分かり、あらためてデザインを練り直さなくてはいけなくなったため苦労したという。胸ポケットのデザインは自分で縫ったものを撮影。「Photoshop」で編集して制作したそうだ。「私はシンプルなデザインが好きであまり柄物を着ません。できるだけシンプルなデザインの中で、 FIATの良さを伝えようとしました」とデザインコンセプトについて説明した。

久野杏奈さんの作品「愛愛愛愛愛・・・・・」

2位に選ばれたmana nakaharaさんは、元々自動車やFIATというブランドをあまり知らなかったため、FIATカフェへの取材を通じてリサーチを行った。そのリサーチ結果から、機能性よりもブランド力、ビジュアル的な要素が女性に支持されていることを知り、女性らしさをコンセプトに据えたとのこと。また、制作工程において「LOVE & CONNECTION」という文字をコピー機に、フラッグを持った女の子の絵を手差しトレーに設置して印刷する、とうユニークな手法を用いたそうだ。「私はFIATが女性に支持されていることを知り、このTシャツを見てすぐ女性らしさが伝わるデザインにしました。また、実際に着たときに目を引くかということを考えて制作しました」とコメントした。

mana nakaharaさんの作品「女性に。」

3位に選ばれた高橋さんは、デザイン案を出すときにFIAT CAFFEで見つけたクールなデザインの車種に着想を得た。自動車に対する愛、FIATに対する愛をShareできれば、とのこと。自身の手がけたTシャツの着こなしについては「デニムと、女性らしいパンプスで、上はこのTシャツをさらっとあわせてもらえたらかわいいと思います」と語った。

高橋史歩さんの作品「人と繋がる・愛が繋がる」

最後に、Vantanマネージングディレクターの石川広己氏は「今回のコラボレーションはデザインの力で人と人とをつないでいきたいという双方の共感に よって成立しています。デザインの力に共感するグローバル企業と連携できたことを嬉しく思います。バンタンの学生にとっても、プロと同じ現場の中で学ぶ、ものづくりができる機会はよかったです。結果的に、企業には出せない学生ならではのアイデアがたくさん集まりました」と語った。

FIATカントリーマネジャーのティツィアナ アランプレセ氏とVantanマネージングディレクターの石川広己氏

受賞した3名。左からmana nakaharaさん、久野杏奈さん、高橋史歩さん

なお、優秀3作品については、9月下旬よりフィアット オンラインストア内などにて4,200円(数量限定)で販売される。また、そのほかの作品も含めたオリジナルTシャツ全30作品は、2011年9月25日までの間、 東京・青山の「FIAT CAFFE」に展示されるとのこと。