Integrated Device Technology(IDT)は、同社のCMOS発振器「CrystalFree」のポートフォリオを拡張し、5GbpsのスーパースピードUSB3.0コントローラの仕様に対応可能なデバイスファミリを発表した。
同ファミリは、周波数精度やジッタなどスーパースピードUSB3.0の仕様をすべてサポートしているほか、LFPS(low frequency periodic signaling)や、セカンダリ低消費電力LFPS発振器を含めたUSB3.0サスペンド・モード時のクロック供給もサポートしており、これらの機能により、すべての基準周波数回路をUSB3.0コントローラから取り外すことができるようになり、全体のソリューションコストや基板スペースの削減が可能になると同社では説明している。
また、併せて同社は、ハイスピードUSB 2.0をサポートするCMOS発振器のポートフォリオも拡大している。新たに追加されたのは、工業用温度範囲(-40℃~85℃)をサポートするデバイスと、水晶振動子との置き換えを単純化するためのUSBコントローラ内の水晶発振駆動回路の状態を検出するデバイスで、これらを用いることで、発振駆動回路への特別な変更や価格上昇なしに、水晶発振器と同等の性能を実現しながら、水晶振動子をCMOS発振器へ置き換えることができ、USBサスペンド・モードの消費電力要件を満たすことができるようになるとしている。
なお、今回発表されたUSB3.0向けファミリは、すでに特定顧客向けに、業界標準の水晶発振器と互換性のある5mm×3.2mm×0.85mmのパッケージもしくは低背の2.5mm×2.0mm×0.55mmのパッケージでサンプル出荷を開始している。また、これらのデバイスは、MCP、CoB、MCM向けにダイでも提供することが可能だという。