ラリタン・ジャパン カントリ マネージャー ジェラード・ポールクラーク氏

ラリタン・ジャパンは9月13日、都内で記者説明会を開催し、データセンター向けインフラ統合管理ソフトウェアやアセット(IT資産)管理製品、管理アプライアンスを年内をメドに日本市場向けに提供開始することを公表した。

同社は「キャパシティ管理」「変更管理」「電源管理」「環境管理」「ITインフラ」「エネルギー管理」「アセット管理」を包括した"スマートラック"と呼ばれる構想を具現化する機器を提供しているが、新たに日本語版として提供されることになる管理ソフトウェア「dcTrack」は、この構想の中核をなすツールとして位置付けられている。

同社の"スマートラック"構想

dcTrackを導入すると、データセンターのフロア配置からラックに収容されたサーバなどの機器、機器の構成管理といったことを統合的に行えるようになる。

アセット管理製品は「AMT(アセットマネジメントタグ)」と「AMS(アセットマネジメントストリップ)」の2種類。これらは「ラックのどの位置に機器が設置されているのか」の特定を可能にするもので、dcTrackとの組み合わせにより「これまでExcelやVisioで行っていた面倒な管理業務の効率化を実現できる」(同社 テクニカルセールス&サポート部 マネージャー 柏倉啓一氏)という。

アセット管理製品「AMT(アセットマネジメントタグ)」と「AMS(アセットマネジメントストリップ)」

また同社は、これらの製品とあわせてアセット管理アプライアンス「EMX」も日本市場に投入することを明らかにしている。

通常、同社が提供する環境センサーや上述のアセット管理製品を利用するには、電源管理製品(PDU: Power Distribution Unit)「Dominion PX」に接続する必要があるが、EMXはDominion PXがない場合でもこれらを利用できるようにするもの。他社のPDUが導入されている環境でも、EMXがあればPDUを増設することなく環境センサーやアセット管理製品を利用することができる。

同社カントリ マネージャー ジェラード・ポールクラーク氏は、「複雑化したITインフラの管理を容易にするための監視・制御を行う製品を、今後も継続的にリリースしていく」との意向を示した。

なお、これらの製品の日本市場への投入時期については、「dcTrack(日本語版)は2012年半ば以降、AMT/AMTとEMXは年内から年初にかけて」(同社)とされている。