Texas Instruments(TI)は、ワイヤレス・パワー・テクノロジー(電磁誘導による非接触型充電機能)の送信側機能を提供する次世代トランスミッタIC「bq500210」を発表した。

同製品は、トランスミッタと各種のサポート回路を1チップに集積しているため、既存の同種ソリューションと比較して、原材料コストを50%以上低減することが可能となっている。

また、非接触充電用の基台内で、ワイヤレス・パワー伝送を安全かつ高効率に制御するために必要な各種の機能を内蔵しており、WPC(Wireless Power Consortium)の「Qi標準規格」の1.0.2仕様に準拠した電磁誘導による電力伝送方式を使うことで、スマートフォン、ポータブルのゲーム・システム、デジタルカメラおよびBluetooth low energyなどの各種システムのほか、医療用および産業用機器など、同標準規格に適合する各種ポータブル機器に非接触で電源を供給することが可能となる。

さらに送受信電力の比較によって、近接する金属による伝送効率低下を検出する「PMOD(Parasitic Metal Object Detection)」機能を内蔵しており、金属への無効な電力伝送、過熱および電力ロスを防止することが可能となっている。

なお、同製品は7mm角のQFNパッケージですでに提供を開始しており、1,000個受注時の単価(参考価格)は4.50ドルとなっている。

TIの次世代トランスミッタIC「bq500210」