CA Technologiesは9月9日、データ保護ソリューション「CA ARCserve r16シリーズ」の出荷を発表した。同製品は、ディスクベースのイメージバックアップ製品「CA ARCserve D2D r16」、バックアップ製品「CA ARCserve Backup r16」、レプリケーション製品「CA ARCserve Replication r16」/「CA ARCserve High Availability r16」から構成される。
同製品の特徴は、ファイルの移動やコピー先としてAmazon S3、Microsoft Azureといったクラウドストレージを利用することができるようになったことや、仮想環境の対応が強化されたこと。
出荷の背景には、東日本大震災以降、災害対策への要望が高まるなかで、IT部門は予算削減とIT環境の複雑さという課題を抱えながら、データを確実に保護して業務を継続させることに苦心していることが挙げられる。
本シリーズの導入により、IT環境全体にわたり、環境の複雑さや規模に関係なく、包括的なデータ保護と強固な災害対策を、より少ないコストと労力で実現することができる。
製品名 | 概要 | 新機能 |
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「CA ARCserve D2D r16」 | Windows対応のディスクベースのイメージバックアップ製品。システム全体またはディスクやボリュームを保護。管理者の手薄な環境であってもすぐに導入して安定的な運用を開始することができる。単体での使用のほか、他のCA ARCserve製品と連携して、テープを含む環境、リモート・オフィス、クライアントPCまで、要件や規模に合わせて拡張可能 | ファイルAmazon S3およびMicrosoft Azureといったクラウドストレージの利用が可能。VMwareホスト環境から仮想マシンを一括してバックアップ可能。Webベースのコンソールによって、保護対象のすべてのコンピュータを一元的に管理 |
「CA ARCserve Backup r16」 | Windowsプラットフォーム用バックアップ/リカバリ製品。スケジュールされたバックアップで、データを世代管理しながら長期間保存するといった基本的なニーズに加え、仮想環境の柔軟な保護、クラウドの活用、Linux/UNIXを含む幅広い環境の保護など、あらゆるデータ保護のニーズに対応できる製品。 | クラウドストレージにバックアップが可能。Windows Preinstallation Environment(WinPE)をサポート。CA ARCserve D2Dとの連携が強化 |
「CA ARCserve Replication r16」/「CA ARCserve High Availability r16」 | データをリアルタイムに複製し、障害時の代替運用手段を確保する。WAN環境向け機能により、災害に備えた遠隔地へのデータ転送を手軽に実現可能。自動的にデータを複製するため、人的リソース不足によってバックアップが行えない拠点サーバなどのデータ保護にも活用できる | Amazonのデータセンタをレプリカサイトとして使用可能なほか、マスタとレプリカ間の通信を暗号化できる |
価格は月額課金のライセンス体系で提供される。参考価格は、CA ARCserve D2Dが8万円より、CA ARCserve Backupが15万円より、CA ARCserve Replicationが19万8,000円より、CA ARCserve Replication(ファイルサーバ専用版)が9万8,000円より、CA ARCserve High Availabilityが39万8,000円より、CA ARCserve High Availability(ファイルサーバ専用版)が22万8,000円より(すべて税抜)。