米Googleは9月8日、データセンターの消費電力やCO2排出量を「Google Green」にて報告した。同社がこれらの数値を公開するのは初めてとなり、世界最大級のデータセンター施設を持つハイテク企業がどのぐらいの電力を消費しているのか、その一部が浮き彫りとなった。

Googleによると、同社は2010年に146万トンのCO2を排出したという。消費電力は2,259,998メガワット時(MWh)。The Guardianによると、これはラオス1国のCO2排出をわずかに上回るレベルで、国際連合(UN)が活動により排出するフットプリントと同レベルという。

排出したCO2のうち、オフィスとデータセンターが120万トン、残りの多くはGoogle Street View撮影車などの車が占める。このほか、出張、従業員の通勤など間接的なものが入るという。

だが、Googleは再生可能エネルギーの購入および生成、カーボンオフセット活動により、2007年よりCO2の排出量と吸収量が同じカーボンニュートラルだという。また、データセンターにおける節電の取り組みにより、Googleのデータセンターの電力消費は業界平均の半分に抑えられているとも主張している。これらの取り組みなしには、CO2排出量は2倍程度に膨れていたとも報告している。

Googleのデータセンターの電力消費は業界平均の半分

Googleはまた、スタンフォード大のJonathan Koomey教授が先に発表した報告書ではGoogleのデータセンターは世界のデータセンターの電力使用総量の1.1~1.5%程度を占めると予想されていること(Koomey氏はGoogleの提供したデータを元に算出している)、自社の計算では約1%となったことも報告している。また、世界の総電力使用量に占める比率は0.01%程度と見積もっている。

Googleは同時に、Google Greenでグリーンデータセンターのベストプラクティスをまとめたホワイトペーパーも公開している。