松竹とオウケイウェイヴは9月9日、国際的なコミュニケーション・プラットフォームの構築で協業することを発表した。松竹が運営するFacebookページ内の映画コミュニティ「Cinema's by Shochiku」に、オウケイウェイヴが運営する国際的ソーシャルQ&Aサイト「ARIGATO」を組み込む。

Cinema's by Shochikuの投稿画面

ARIGATOは、オウケイウェイヴが運営するQ&Aサイト「OKWave」において培ったノウハウを活用して構築した、ワールドワイドで利用できるQ&A/コミュニケーションサービス。OKWaveと同様、ユーザーの自発的な投稿により質問/回答を行う仕組みだが、ユーザー同士で投稿を翻訳できる機能や自動翻訳機能を搭載している点が大きな特徴。現在、20ヶ国語に対応している。

オウケイウェイヴ 国際事業部準備室のドラーチャ・ロバート氏

今回の協業により、松竹のFacebookページおよびWebサイトにARIGATOとの連携機能が用意され、異なる言語圏のユーザー同士がQ&Aや情報交換を行えるようになる。現在のところ、「テニスの王子様」に関連したトピックスのみが受け付けられているが、対象作品は順次増やされる予定。また、今後は、松竹映画を扱う「Cinema's by Shochiku」のみならず、歌舞伎などの伝統芸能に関しても同様の取り組みを検討していくという。

オウケイウェイヴ 国際事業部準備室のドラーチャ・ロバート氏は、提携の背景について、「日本には、エンターテイメント分野を中心に、優れたコンテンツがたくさんあり、海外のファンもたくさん抱えている。しかし、そうした海外ファンの多くは、非公式のファンサイトを自発的に立ち上げるといった方法でしか仲間とのコミュニケーションがとれなかった。それに対し、ARIGATOを導入すれば、さまざまな国で利用できる公式のファンサイトが用意できることになる。しかも、コミュニケーションの場を1つに集約できるため、バイラル効果はさらに高まる」と説明。「テニスの王子様」などで海外ファンを多数抱える松竹が、ARIGATOとの相性が高いことを紹介した。