日立ソリューションズは9月8日、ルネサス エレクトロニクス製マイコン「V850ファミリ」および「RL78ファミリ」の組み込みソフト開発を支援する「V850用 Cコンパイラ」および「RL78ファミリ用 Cコンパイラ」の販売を9月12日から開始すると発表した。
2製品は、V850/RL78マイコン向けの最適化コンパイラを含む統合開発環境で、各マイコンに特化した最適化機能によりコード効率の高い実行プログラムを生成できるほか、割り込み処理の宣言やアセンブリコードの埋め込みなど、組み込みソフト開発を支援する拡張言語機能を備えている。
また、タイマーなどのマイコン周辺機能を制御するデバイスドライバプログラムを、GUI設定により自動生成する機能を備えており、生成されるプログラムは、MISRA-Cのコーディング規約に対応している。そのため初めて使うマイコンでも、周辺機能の設定手順に迷うことなくスムーズにプログラムを作成できるようになっている。 さらに、従来の開発環境ではソースファイルをすべて編集したあと、まとめてビルドを実行する必要があり、ビルド時間がかかる原因になっていたが、同製品では、ソースファイルを変更・保存するたびにバックグランドで自動的にビルドを実行する機能を搭載したことで、ビルド時間の短縮を実現している。
加えて、各マイコン用のシミュレータも内蔵しており、実機がない環境でも組み込みアプリのデバッグが可能なほか、カバレジ取得やトレース、関数呼び出し関係の視覚表示など、テストや性能分析を支援する機能も内蔵している。
なお、各キットにはコーディング診断システムやコーディング量測定ツールなど、組み込みソフト開発を支援するソフトウェアを同梱されており、価格はV850用 Cコンパイラ メディアキットが20万7900円/1ライセンス、V850用 Cコンパイラ ライセンスキットが19万5300円/1ライセンス、RL78ファミリ用 Cコンパイラ メディアキットが13万4,400円/1ライセンス、RL78ファミリ用 Cコンパイラ ライセンスキットが12万1,800円/1ライセンスとなっており、ボリュームライセンスも用意しているという。