富士フイルムは、大型ポスターや店頭POP、ウィンドウディスプレいの製作などの用途で使用する大判インクジェットプリンタの新ラインナップとして、LED光源を搭載し、UVインクに対応した「Acuity LED 1600」(仮称)を開発したと発表した。
米FUJIFILM Dimatix社のプリントヘッド「Q-Class printheads」と、英FUJIFILM Speciality Ink Systems社の産業用インクジェットプリント用UVインクと、自社のLED光源ユニットを搭載する。
UVインクは、揮発性有機化合物(VOC)を含まないため環境にやさしく、速乾性にも優れ、PETやアクリル、ポリカーボネートなど幅広い基材へ印刷適性があり、大判インクジェットプリンタでの導入が進んでいるという。
独自のFast Accurate Marking技術により、20平方メートル/時の印刷が可能で、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック・ライトシアン・ライトマゼンタ・ホワイト・クリアの8色インクを標準搭載する。インクの基材表面での広がりを制御し、基材との親和性も高めるIntelligent Curing Control技術との組み合わせで、幅広い色再現とザラツキのない滑らかな階調表現を実現するという。
さらに、カラーインクとクリアインクを使った、光沢度が高く高級感のある印刷物の製作が可能。従来は、カラーインクで印刷した後、いったん、基材を巻き戻して、クリアインクを重ねて印刷していたが、「Acuity LED 1600」を使用すれば、ワンパスでカラー・クリアインクの2層印刷ができるという。
このほか、出力したい色に対して任意の色差チャートを自動作成できる「特定色合わせソフト」を標準搭載。最大13mmの厚さの基材に対応しており、軽量ボードへの印刷が可能。また、シート印刷もできるため、ポスターの追い刷りも可能だという。印刷できる基材幅は1,610mmまで。プリント解像度は400dpi~1200dpi、インタフェースはUSB 2.0、外形寸法はW2,620mm×D750mm×H1,050mm、重量は260Kg。