米Googleは8月31日(現地時間)、Chromeウエブストアを通じてChromeアプリ「オフラインGoogle Mail (Gmail)」の提供を開始した。Gmailのタブレット向けWebアプリをベースにしたChrome用のGmailのHTML5アプリで、オフラインでのメールの閲覧・作成をサポートするのが特徴。同社はまた、GoogleカレンダーとGoogleドキュメントでも間もなくオフライン機能をサポートすることを明らかにした。

オフラインGmailは左側にメールのリスト、右側に選択したメールが表示される。Gmail Labsのプレビューパネルを用いた垂直分割レイアウトよりもシンプルな2ペイン構成でGmailを利用できる。

オフラインGoogle Mail

ネットに接続している状態でオフラインGmailを使うと、バックグラウンドでメールのデータがローカルストレージに同期される。すべてのメッセージがローカルにダウンロードされるのではなく、最近の会話や重要なメッセージをGmailが選別して同期する。例えば、スターが付けられた会話や下書きは同期の対象になる。ラベルが付けられた会話も最近のものを中心に優先的にダウンロードされる。逆にゴミ箱の中身や迷惑メール、未読メールが80%以上のラベルは同期から外される。平均的なGmailユーザーで一週間分ぐらいのメールが同期されるという。現時点でユーザーが同期をカスタマイズすることはできないので、オフライン機能を重視してオフラインGmailを使う場合は、実際にオフライン環境で利用する前に同期の範囲が十分であるかを確認しておく必要がある。またオフラインGmailはメールデータをローカルにダウンロードするため、第3者にメールを読まれるリスクが高まる。Googleは公共のパソコンや共有しているパソコンにオフラインGmailをインストールしないように勧めている。

GoogleカレンダーとGoogleドキュメントにオフライン機能を追加するアップデートは、今後約1週間をかけてロールアウトされる予定だ。カレンダーではオフラインで、カレンダーの表示と、既存の予定への招待状に対する返信が可能。ドキュメントでは書類やスプレッドシートを閲覧できる。オフライン編集については、製品マネージャーのBenoit de Boursetty氏が「多くのユーザーにとって重要であると認識しており、実現に向けて努力している」とコメントしている。