シャープは、業界最高クラスの感度の1900mVと業界最小クラスのスミア値(CCD特有の強い光源を撮影したときに縦方向に光の筋が発生する現象)-120dBを実現した「監視カメラ用1/3型プログレッシブCCD」を開発し、8月30日からサンプル出荷、10月3日から量産に入ることを発表した。52万画素仕様「RJ3331AA0PB」(映像規格:NTSC)と61万画素仕様「RJ3341AA0PB」(映像規格:PAL)の2種類があり、量産を開始した際の月産目標個数は合計10万個としている。
監視カメラの世界的な普及により、昼間の強い日差しのもとでも、または夜間の暗い場所でも鮮明な映像を得られる高感度・高解像度タイプのニーズが高まっている。シャープはそうしたニーズに応えるため、コンパクトデジタルカメラの高画素化で培った画素縮小技術を採用し、光を取り込むマイクロレンズの構造を工夫することで集光率を向上させたCCDを開発した。その結果、照度2500lux、反射率90%の反射板をF5.6の光学系で撮影したときの平均出力として、業界最高クラスとなる1900mVを記録したのである。
また、夜間にヘッドライトなどの強い光源を撮影した時に発生してしまうスミアを抑えるため、スミア値を-120dBと抑えることに成功している。すべての走査線を一度に出力するプログレッシブ読み出しや水平解像度650TV本以上の高解像度撮影に対応しており、動きの速い被写体でもブレの少ない高画質撮影が可能となっている。そのほか、飽和出力は800mV。
なお、8月30日から出荷されるサンプルの価格は6000円(税込)。