LSIは8月24日、同社の「LSI MegaRAID 6Gb/s SATA+SASコントローラ・カード」用のリード&ライト・キャッシング・ソフトウェア「LSI MegaRAID CacheCade Pro 2.0」を発表した。

同ソフトは、アクセス頻度の高いデータ(ホット・スポット・データ)をSSDにインテリジェントにキャッシングすることで、HDDベースのストレージ・アレイのアプリケーションI/O性能を高められるように設計されたもの。SSDを用いてリードとライト両方のキャッシングを行う機能を搭載。HDDのフロントに高性能キャッシュの専用プールとしてSSDを使用することで、リードおよびライト性能の両面でコスト効率を改善し、アプリケーションの応答速度を加速し、RAIDアクセス時間および再構築時間まで短縮することができるとしている。

具体的には、頻繁にアクセスされるデータをより高性能なSSDキャッシュの専用レイヤにインテリジェントかつダイナミックに割り当てることで、プライマリ・ストレージ・プールとしてSSDを利用するハイブリッド・アレイを手動で構成する必要をなくし、これにより少数のSSDで、ユーザは広範囲なI/O速度重視型アプリケーション・ワークロードのために、HDDのみのアレイに比べて1秒あたりのI/Oトランザクション速度を13倍に高めながら、HDDとSSDへの投資額を最小限に抑えることが可能となるという。

また、HDD固有のレイテンシ(遅延時間)のボトルネックを克服するためにCPU、メモリ、あるいはHDDを追加する必要性をなくすことにより、TCO(総所有コスト)を低減させることができるため、データセンターやSMBにおいて、ハードウェア、消費電力、床面積などの要求条件の削減を通して、TCOを最大82%まで削減することができるとしている。

なお、同ソフトは、簡単なインストールおよび使用が可能な設計となっており、ユーザはホット・スワップ可能なSSDをサーバのドライブ・スロットに挿入し、MegaRAID Storage Managerを用いてCacheCadeのキャッシング・プールを作成するだけで利用可能となる。また、ログ領域やライトが頻繁に行われる領域に性能上の影響を与えることなく、ホストのCPU、DDR、およびOSなどにいかなる負荷も与えることもなく、自動的にホット・スポット・データを判定し、それを専用のキャッシュ・プールに移すことが可能である。