ラッセル・ブラウン氏(画像左)と、通訳を担当した遠藤悦郎氏(画像右)

アドビ システムズが開催したクリエイター向けのセミナー「デジタルフォト&デザインセミナー2011~トップクリエイターのテクニックとアイデア~」にて、「Photoshop」の伝道師ラッセル・ブラウン氏と遠藤悦郎氏のセッションが行われた。

パペットワープを使って人物の関節を自由に動かす

まず最初にブラウン氏が紹介したのは、「パペットワープ」。ブラウン氏は「日本人の礼儀正しさに感動した」と言いながら、自身が撮影した1枚の画像を会場のスクリーンに映した。その画像は、「お客さんには丁寧にお辞儀をしよう」という趣旨のもので、お辞儀の作法がイラストと文字で解説されている。

ブラウン氏は、「私のようなVIPに対しては、もっと深いお辞儀をしなければなりません……」と話し、お辞儀をしているイラストの脚から腰にかけてパペットワープのピンを打ち、ピンを曲げる。するとイラストは、膝と頭が密着するほど深いお辞儀をしているイラストへと姿を変えた。このときに腰に打ったピンを選択して「Altキー」を押すと、ピンの周囲に円形のハンドルが現われる。このハンドルをマウスでドラッグすれば、ピンの位置を変えずに角度だけを自由に指定できる。今回のように関節運動をさせたいときには重宝する機能だと言う。

このイラストは、ブラウン氏が講演した会場の楽屋に貼ってあった従業員向けのものとのこと

円形のハンドルをドラッグすると、イラストの男性は深々とお辞儀をする

さらに、「モード→変形」を設定すると、ピンの移動に応じて画像が部分的に伸縮する