マシンビジョンベンダの米Cognexの日本法人であるコグネックスは、次世代ウェハIDリーダ「In-Sight 1740」と付属ソフトウェア「In-Sight Explorer Wafer ID」のバージョン4.5.0を発表した。
同シリーズでは、幅広いウェハ処理工程や装置において、リーダの設定とメンテナンス性を向上させたほか、処理速度を向上させたことで、読み取り時間を従来シリーズ比で40%短縮することに成功。また、読み取りが難しいマークでもエラーを発生あっせないように自動的に読み取り率を高めることができ、信頼性を向上させることが可能となった。
また、従来シリーズに搭載されていた読みやすさを重視した明るい画像を生成することが可能な内部照明システムを搭載しているほか、各種ウェハのIDマークにおいて、ハイコントラストの暗視野画像を提供する外部LEDを内蔵した照明システムも搭載。加えて、新しいタイプのウェハプロセス処理が開発されたことにより、外部照明拡張ポートから電源を供給する特殊照明を使って、新しい画像要件に対応するための拡張も可能となったほか、赤外の照明を備えたモデルもラインアップしたことで、特殊プロセスのウェハにも対応でき、SiウェハのみならずLEDに用いられるサファイアウェハにも対応可能となった。
一方のソフトウェハの新バージョンでは、悪条件下に対応する自動画像改善フィルタを搭載。これにより、読み取りエラーが発生しやすいような悪条件化であっても、オペレータが介入する必要なく読み取ることが可能となった。また、300mmウェハに採用されているSEMI M1.15 基準に従い、すべての300mmウェハに対してT7データマトリックスコードとOCRマークの両方の機能が使用可能であり、最初にT7コードを読み取ることでSEMI M1.15マークの読み取り能力を向上させることに成功している。
なお、OCRマークは、T7コードが処理不能なほど劣化している場合のバックアップとして使用する形となっている。