Intersilは、I2Cインタフェース制御機能を搭載して設計自由度を高めた、昇降圧レギュレータ「ISL9112」の発売を開始した。

ISL9112は、3mm×3mmの12ピンTDFNパッケージと、同社独自のHブリッジ昇降圧コントロールアーキテクチャを採用した製品だ。出力電圧よりも入力電圧が高くても低くても安定したレギュレーションが可能な点、降圧動作モードと昇圧動作モードの内部切り替わり時の電圧変動が小さい点などが特徴となっている。なお、降圧モードでの効率は最高95%。

小型の外付け部品が使えるよう、スイッチング周波数は2.5MHzと昇降圧レギュレータとしては高めに設定されている点もポイント。その必要な外付け部品はインダクタ1個とコンデンサ2個だけだ。外部クロックに対しては、最高3.25MHzまでの同期が可能となっている。そのほか、PFM/PWM動作とスイッチング周波数を設定できるMODE/SYNCピンも装備。

単一のリチウムイオンバッテリセルから、2.0V出力で2A以上、3.0V出力で1.2A以上の電流を駆動可能。出力電圧の設定範囲は1.9Vから5.0Vとなっており、カメラのストロボLEDやRFパワーアンプなどの駆動など、入力電圧が変動するような用途に適している。入力電圧は1.8V以上だ。過電流、アンダーボルテージ、および過熱に対するシャットダウン保護機能も装備。

I2Cを用いたプログラミングを必要とするアプリケーションに最適で、動作中であってもI2Cを介すれば出力電圧を変更できる設計なのが特徴だ。

1000個受注時のタンカは、2.13ドルとなっている。

昇降圧レギュレータ「ISL9112」。小型である点、入力電圧の変動に対して安定したレギュレーションが可能な点などが特徴となっている