Integrated Device Technology(IDT)は、携帯機器向けに、プログラマブル・クロック・ジェネレータを集積したオーディオ・サブシステム「ACS42200」を発表した。
ACS42200ファミリは外付け水晶振動子や発振器が不要な構造で、内部および外部のタイミングのための4個のプログラマブル・システムPLL、DDX D級スピーカ・アンプ、キャップレス・ヘッドフォン・アンプ、3Dやバス/トレブル強調のための各種オーディオ処理能力も用意されている。さらに、携帯機向け低消費電力ハイファイ・コーデックが備えられている点も特徴だ。
4個のプログラマブル・システムPLLに関しては、同社オリジナルの技術によって、システムのアプリケーション・プロセッサ、USBインタフェース、セカンダリオーディオ、そのほかのサブシステムのタイミング管理を可能とする。これにより、水晶振動子や発振器は不要。さらにスペクトラム拡散機能により、EMI(電磁干渉)雑音の低減も実現した。
また、同社が特許を持つDDX D級スピーカ・アンプ技術に関しては、従来のD級アンプ・ソリューションと比較した場合、より高効率で、より少ない消費電力となっている。
そのほか、プログラマブルなDSPフィルタ・エンジン、ダイナミクス・プロセッシング、イコライゼーション、スピーカ保護、小型スピーカ用のラウドネスなど、小さくてもより豊かな音を作り上げるための工夫が随所に盛り込まれている点も魅力だ。
ACS42200ファミリは、現在、68端子TLA 6mm×6mmパッケージのサンプルを提供中だ。「ACS422Axx」と「ACS422Dxx」は、どちらもアナログ・マイクとデジタル・マイクをサポート。「ACS422MAxx」と「ACS422MDxx」はモノラル・スピーカ・アンプ版となっている。
1万個購入時の単価は、ACS422AxxとACS422Dxxが1.35ドル、ACS422MAxxとACS422MDxxが1.20ドル。
さらに、同社はLinuxやAndroidの一貫したドライバのサポートとチューニング用ツールも提供していくとしている。スピーカの選択や工業デザインに対する柔軟性も提供する予定だ。