東北大学(東北大)は22日、同学生の学生たちが結成した「チーム仙台」が、2010年11月にボストンで世界初開催となる国際生体分子デザインコンテスト「BIOMOD 2011」に出場することを発表した。しかも、日本から出場する3チームの内の1つである「チーム関西」と、デンマークのチームと共同で「国際分子ロボットコンテスト部門」を提案、世界初の分子ロボコンに参加する予定だ。

BIOMOD 2011は米ハーバード大学の主催による、ナノ~マイクロメートルのスケールでもの作りをする国際学生コンテスト。11月の第1回大会は、世界11カ国・27チームがボストンに集結し、この夏から秋にかけて創り上げたプロジェクトの成果をプレゼンテーションを行って優劣を競うという内容だ。

日本からは、分子ロボティクス研究会(2010年3月に計測自動制御学会システム・情報部門の調査研究会として発足)の支援のもと、学部生を中心とした東京、関西、仙台から3チームが出場する予定となっている。

チーム仙台が東北大の学生たちによって結成された理由は、同大学が2011年7月に極限ロボティクス国際研究センターを設立し、分子ロボティクス分野の研究にも力を入れているからだ。

ちなみにチーム仙台が開発中の分子ロボットは、DNA分子の織物で作ったコースの上を転がるようにして移動するというもの。前例のない発想のロボットであり、うまくゴールにたどり着けるかどうかという点だけでも非常に高難易度である。そのため、現在は日々、学生たちのアイディアが試されているそうだ。

もはやハードSFの世界としか思えないこのコンテストの説明会として、8月26日(金)に東京工業大学すずかけ台キャンパス すずかけホールで、13時から「国際生体分子デザインコンテスト チームジャパン中間発表会」が開催される。BIOMODの説明から始まって、日本3チームのプレゼンテーション、さらには各チームのディスカッションなどが行われる予定だ。