モリサワは、MORISAWA PASSPORT製品のバージョンアップとして、「アップグレードキット2011」を発表した。今回提供される書体は、すでに発表のあった同社の新書体「黎ミン」などに加え、大日本スクリーン製造の新書体「ヒラギノUD角ゴF」と「ヒラギノ角ゴオールド」計8書体、タイプバンクの「タイプバンクUD書体」や「TBゴシックforコンデンス」ほか計30書体を収録。9月1日よりユーザーへ順次発送されるという。
「アップグレードキット」は、モリサワが提供する年間ライセンスシステム「MORISAWA PASSPORT/MORISAWA PASSPORT ONE」の契約者を対象に、新書体などをいち早く無償で提供するために実施されるサービス。同じコンテンツを収録した新規ユーザー向けの「MORISAWA PASSPORT/MORISAWA PASSPORT ONE」は9月30日に発売される。
ヒラギノフォントの新書体「ヒラギノUD角ゴF」は、整然と明るくすっきり見える字並びが特徴で、スマートなイメージで幅広く利用できるUD書体。また、「ヒラギノ角ゴオールド」は、昭和初期の活字に由来する、クラシックかつ独自の味わいを持ったゴシック体となっている。
タイプバンクフォントの新書体としては、"つたわるフォント"の名称で知られるタイプバンクのUD書体「タイプバンクUDゴシック」「タイプバンクUD丸ゴ」「タイプバンクUD明朝」「UDタイポス」の4ファミリー計15書体が提供される。また、限られた表示スペースへの利用に適する「TBゴシックforコンデンス」は、長体での使用に最適化されたゴシック体で、長体率に従って3段階、各5ウエイトの計15書体が揃う。
モリサワの新書体としては、「黎ミングラデーションファミリー」5ファミリー34書体をはじめとして、ユニークな丸ゴシックかな書体「カモレモン」「カモライム」、筆書体のかな「欧体楷書 藤かな」、縦組みで数字を重ねたような表現ができる「くいこみ数字 縦」を発表している。