アドビ システムズは都内にてクリエイター向けのセミナー「デジタルフォト&デザインセミナー2011~トップクリエイターのテクニックとアイデア~」を開催した。セミナーでは、「HP WorkstationとAdobe CS5.5による写真と動画の最先端レタッチテクニック」が行われた。

「Photoshop」のパペットワープを使ったレタッチテクニックに続き、セミナーでは「Illustrator」を活用した画像処理テクニックが、フォートンのプロデューサー 兼子研人氏とレタッチャー toppy氏によって紹介された。

巨大な画像を高品質にレタッチできる「エンベローブ」

フォートンがB0サイズのポスターやビルボードなどに使う巨大な画像を作成時に使用しているのが、Illustratorの「エンベローブ」機能だ。Illustratorの「エンベローブ→メッシュで作成」を使用すると、画像を細かいメッシュに分割し、ダイレクト選択ツールによって自由に変形させられる。アンカーポイントは複数選択することも可能なので、広範囲の変形も簡単。実演したtoppy氏は、「わざわざIllustratorを起動するのは手間なので普段はPhotoshopを使用しますが、クオリティを高めたいときはIllustratorとエンベローブを使います」と語った。初めはPhotoshopの「ゆがみ」ツールで加工してみて、クオリティーに納得がいかない場合はIllustratorのエンベローブを用いるとのこと。

「エンベローブ」は、メニューの「オブジェクト」から選択できる

メッシュの縦と横の数は、ユーザーが任意に設定可能

アンカーを移動させると画像を変形させられる

複数のアンカーを選択し、同時に移動させるデモ