ソニーは8月10日、デジタルカメラ向けとして、従来のRGB方式の液晶パネルに4つ目の画素W(白)を加えた新開発の「RGBW」方式の液晶モジュール「WhiteMagic(ホワイトマジック)」を商品化することを発表した。製品は3型VGA 低温ポリシリコン(LPTS)TFT液晶モジュール「ACX432AKM」として、10月上旬にサンプル価格5000円での出荷を予定している。

一般的に白画素を加えると画質が劣化しやすくなる傾向があるが、今回のRGBW方式は入力画像を解析することで適切な信号処理を行う新アルゴリズムを搭載してそれに対応。画質を劣化させることなくより明るく表示させられるようになっている。

この技術により、バックライトの消費電力を約50%削減しても従来と同等の明るさを維持できる「低消費電力モード」を実現。同時に、消費電力を増やさずに輝度を約2倍に向上させることで屋外での視認性を上げる「屋外モード」も可能にした。同液晶モジュールを利用することで、より長時間の使用と、強い日差しのもとでのフォーカス合わせや撮影画像の確認などが容易となる形だ。。

また、ソニーとしては、デジタルカメラだけでなくスマートフォンなどのモバイル機器への応用も可能としている。

スペックは以下の通り。

  • 画面サイズ:3.0型
  • 液晶モード:透過型Vistarich
  • 表示ドット数:123万ドット(640×RGBW×480)
  • 色再現性:NTSC比60%
  • コントラスト比:1000:1
  • 視野角:上下/左右160度
  • 低消費電力モード
     -表面輝度:470cd/m・m
     -消費電力:225mW(バックライト125mW)
  • 屋外モード  -表面輝度:1000cd/m・m
     -消費電力:400mW(バックライト300mW)

4つ目のW画素を加えたソニーのRGBW方式の液晶モジュール「WhiteMagic」