日本アイ・ビー・エムは8月4日、朝日生命保険のデータセンターの空調消費電力の大幅な削減を支援したと発表した。IBMは4月末から朝日生命保険の支援を開始、6月末までの2ヵ月間で、約4割の電力削減が実現された。
具体的には、データセンター内の温度分布や空調機の稼働状況などを調査し、機器の安定稼働や効率的な空調環境などの観点から、各種施策をデータセンター内に適用した。サーバにおいては、吸気側に冷風が効率良く流れるように、通気穴のついたタイルの配置を最適化し、また、暖気と冷気が混ざることなく効率よく冷却するため、ラック内の隙間をパネルでふさぐといった対応を行った。
この結果、空調機の還気温度を2~3度高く設定することが可能になった。
朝日生命はこれまでも、空調電力最適化への取り組みとして、温度に応じてモーターの回転数を自動的に調整し風量を制御するインバーターを設置していたが、それに加えて、空調機の還気温度を高く設定できたことで、インバーターの効果と相まって吹き出しの風量を抑制することが可能となり、消費電力を削減できた。
今回削減された電力は、年間でも約91万kWhの電力削減となり、CO2換算で年間約295トンの排出量削減に相当する。