独ハンブルグのデータ保護局は8月2日、「Facebook」の顔認識技術はプライバシー法に反するとする決定を下した。米Facebookに対し、収集したデータの削除と機能の無効化、あるいは変更を要求している。

独ハンブルグ データ保護局の発表

Facebookはユーザーがアップロードした写真に写っている顔のタグ付けを奨励する目的で、「写っている写真のタグ付けを提案」として、顔認識技術を利用して人物を認識する機能を提供している。写真がアップロードされた際に、両目の間隔や形などのバイオメトリクス技術を利用して顔を検出し、ユーザーに名前の候補を提案するもので、デフォルトで有効化されている。Facebookは同機能を2010年12月に米国で導入、欧州では6月より利用できる。

データ保護局長官のJohannes Casper氏は、この機能そのものよりもそれを可能とするデータ収集を問題視しており、ユーザーの明確な合意なしにバイオメトリクスデータを収集することは法に反するとしている。同氏はまた、オプトアウトプロセスがわかりにくいとも指摘している。Facebookは7500億枚の写真を保存しており、4億5000万人がタグ付けされたという。

Facebookはこれに対し、2週間以内に回答することになる。

Facebookの顔認識機能については、アイルランドや英国、米国などでもプライバシー懸念が持ち上がっている。