Google Chrome runs web pages and applications with lightning speed.

ブラウザとサーバ間で効率の良い双方向通信を実現するための技術仕様として「WebSocket」の策定が進められており、主要ブラウザで実験的に実装していた。しかし昨年末、「WebSocket」の仕様そのものにプロトコルレベルでセキュリティ上の問題があることが発覚。脆弱性を利用されるとキャッシュデータが汚染を受ける可能性があることがわかり、主要ブラウザは機能の提供を凍結した。

しかしこの状況もそろそろ変わりそうだ。Chromium dev 14.0.835.2でWebSocketプロトコルのdraft-ietf-hybi-thewebsocketprotocol-10をサポートしたことが紹介されている。仕様は現在ラストコールの段階にあるため、今後変更が施されることは考えにくい。プロダクションユースへ向けて開発をはじめても問題ない段階に来たと説明がある。

以前のChromiumがサポートしていたWebSocketの仕様はdraft-ietf-hybi-thewebsocketprotocol-00であり、今回実装した10とは互換性が失われているという。このため、00の段階でWebSocketを使ったWebアプリケーションやWebページを開発していた場合、10向けに書き換える必要がある。また、今回追加された実装ではバイナリメッセージや圧縮通信などの機能はサポートされていないという。今後のリリースでこれら機能が追加される見通し。