NECは8月2日、沖縄県石垣市と竹富町に、地域生活・教育・子育て・健康などに関する遠隔相談や情報共有を支援する統合コミュニケーションシステムをクラウドサービスで提供開始したと発表した。

同サービスは、総務省の「地域ICT利活用広域連携事業」の一環として利用されるもので、離島の地理的制約を緩和し、子育て支援、教育の充実、保健福祉など住民サービスの向上を目的としており、NECのユニファイドコミュニケーション・ソフトウェア「UNIVERGE Sphericall」を中核としている。

石垣市と竹富町で導入された住民向けクラウドサービスの仕組み

具体的には、公民館・保健相談所・役所/役場・小学校に専用PCを設置し、住民はそのPCの画面に表示された施設をクリックまたはタッチするといった操作で、市・町の職員など相手先を呼び出し、画面上で互いの顔を見ながら会話を行う。さらに、画面上で資料を共有し、資料に書き込みをしながら会話を進めることも可能。

石垣市と竹富町で導入された住民向けクラウドサービスの利用イメージ

同サービスは、複数の医療機関の医師/看護師や保健師同士の情報交換、各学校間、役所/役場間の情報交換にも活用されるほか、メール一斉配信機能を用いて、学校から保護者への一斉連絡や、役所から住民への情報提供も可能。

今後、同サービスは高齢者を対象とした健康相談サービスや、災害時の安否確認などでの利用も計画されている