米PacketVideoは、音楽ストリーミングサービスのSpotify(スウェーデン)を特許侵害で提訴した。オランダと米国の2地区で、デジタル音楽に関する米国特許と欧州特許の侵害を主張している。
Spotifyはストリーミング形式でデジタル音楽を配信するベンチャー企業。2008年に欧州でサービス開始した。Universalなど主要レコードレーベル、インディーズ系と提携し、1500万曲以上のカタログを持つ。広告付き・期限付きの無償モデルと有料モデルがあり、「iPhone」「Android」などモバイルでも一部利用できる。欧州で1000万人以上のユーザーを持ち、7月中旬に米国進出を果たしたところだ。
PacketVideoはマルチメディアサービスソフトウェア企業で、今回、米国特許5,636,276と欧州特許0 678 851などを含む複数の自社特許をSpotifyが侵害していると主張している。上記の2つの特許は1990年代に出願したもので、2007年に同社が買収したスイスSDC経由で獲得した。米国特許5,636,276は、中央のメモリデバイスからデジタル形式で音楽をディストリビューションすることに関連したもので、これら特許はSpotifyのクラウドベースの音楽サービスを実現する技術という。
PacketVideoはSpotifyに特許ライセンス交渉を持ちかけたがうまくいかなかったとしており、指し止め命令と損害賠償金支払いを要求している。
これに対し、Spotifyは法廷で戦う構えのようだ。