OKIセミコンダクタは、セキュリティ機器市場向けに特定小電力の送信専用無線LSI「ML7386」を開発し、サンプル出荷を開始したことを発表した。サンプル価格は450円(税別)で、量産出荷は2011年8月から開始する予定としている。

同製品は、小電力セキュリティシステムの標準規格「RCR STD-30」および426MHz帯域の一部の特定小電力システムの標準規格「ARIB STD-T67」に対応したもので、送信パワーアンプ用の専用レギュレータを内蔵するとともに、電流と電圧の最適化により低電圧でも安定した送信出力と、電池駆動によるシステムの長寿命化を可能とした。

レギュレータを搭載しているため単一電源で動作可能です。動作電圧も1.8Vからとなっており、8.5mW以上の出力を要求する場合でも、2.0Vから使用することができ、2.0Vでも8.5mW以上の送信出力を維持できる。

また、10mWの送信時の電流は25.8mA、ディープスリープモードに設定することで待機時には0.1μA(100nA)の低消費電流が実現でき、、周波数偏位、データ極性を制御レジスタで可変に設定できるため、2値FSKのシステムであれば受信装置の要求に適合した送信波形を設定して使用することが可能となっている。

ML7386の送信出力特性