NECは7月26日、セキュリティ対策、システムの最適化ノウハウ、省エネPCを活用して千葉県庁のITシステムを刷新したと発表した。これにより、業務用PC1台あたりの消費電力の従来比約50%の削減を見込む。

千葉県は2010年3月に「ちばIT利活用戦略」を策定し、利用者の視点に立ったIT利活用の促進、情報セキュリティ対策の強化、および利便性が高く効率的な電子自治体の実現を目指している。今回のITシステム刷新は同戦略に沿って実行されたもので、新システムは本年2月に全面稼働している。

NECは、ITシステムのセキュリティ対策として、ID管理・認証基盤を強化するとともに、認証用のサーバ数百台規模を数十台規模に最適化した。具体的には、本庁舎/合同庁舎/拠点などに分散設置されていた認証用サーバ数百台を、NECのブレードシステム「SIGMABLADE Express5800/B120b-d」とラックサーバ「Express5800/R110b-1」数十台にリプレースした。

また、情報漏洩防止に向けて各PCの操作ログをリアルタイムに一元管理するほか、PCログイン認証を従来のカードリーダを使った接触型ICカードから非接触型ICカードへ刷新し、ICカードの利便性や運用性を向上している。

県庁職員の全PCはNECのビジネスPC「VersaPro タイプVD」へ一括刷新。OSはWindows XPからWindowsへ更新し、業務用PC1台当たりの消費電力の従来比約50%削減を見込む。現在、同PCに搭載されたECOボタンの利用はすでに開始しており、利用者が用途に合わせエコモードのON/OFFを切り替え可能とすることで、省エネ効果を上げている。