計測機器ベンダ大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは7月26日、Serial ATA(SATA)、USB 3.0、PCI Express(PCIe)などの高速デジタル規格のコンプライアンス試験に対して、恒温槽制御や電源制御、接続切り替え制御などを試験環境設定からコンプライアンス試験まで全自動で行うシステム「高速デジタルコンプライアンス試験全自動測定システム」を発表した。

同システムは、同社の本社・八王子事業所内にある電子計測本部アプリケーション・エンジニアリング部で開発したもの。

高速デジタル信号品質評価では、温度環境条件や電源条件などを変えながらの試験を行う場合がある。これらを手動で行う場合、その都度、測定者が常時測定器の前に待機し測定条件を手動で変更する必要があるため、時間やコストがかかってしまうという課題があった。同システムでは、パソコンから、測定器や試験環境装置、スイッチなどを制御し、電源や恒温槽などの環境設定から、ケーブルやプローブの接続切り替え、コンプライアンスソフトウェアの実行、結果レポート作成までを1ボタンで行うことができるため、エンジニアが測定器の前に常時いる必要がなく、全自動で効率的に測定を行うことができる。また、自動化による作業時間の短縮のほか、設定ミスなどの人的エラー低減にもつながるため、信頼性を向上させることが可能となると同社では説明している。

なお同社では、試験条件や各種試験項目のさまざまな要求にあわせてカスタマイズした全自動システムの提案も行っていくとしている。